Day 64 代筆中止勧告
7室の代筆は、大男の大盤振る舞いにより、さらに熱を増して続けられていた。
すでに、歯科医専門のコソ泥の弁護士費用と保釈金、ロン毛は受刑生活に必要なお金の他、
出所後の必要経費まで約束されていた。
私もあわよくばとの邪な考えで、数日前から参加している。
・・・罪状から考えて、4ヶ月から6ヶ月は留置されるだろうな。
実刑になったら、外に出られるのは数日になる可能性だってある。
出たらまず、なーにすっかな・・・
房の中での話が外に漏れることは、ほとんどないが、
それでも何処かにほころびがあるらしく、
「アンタ、代筆やらされてる、だろう?」
運動開始早々、だしぬけに明石老人から言われ、ドキリとした。
あたりに視線を走らせ、近くに7室の面子がいないのを確認してから、
「やらされてるわけじゃないです・・・」
明石老人は、ふーん、と鼻で嗤うと、
無表情のまま言った、
「あんな奴を相手にするのはやめろ。なにも知らないトーシローだけがアレに引っかかる。
いつも決まって”保釈はまかせろ“だ。
カネだけでなく、弁護士からガラ受けまで面倒見てやるから、手紙の代筆頼むよ、だろ?
アンタが来る少し前にもこれをうのみにしたバカがいた。
毎日のように手紙を書き、奴の言葉を信じたまま拘置所へ移送されたよ。」
「保釈は・・・?」
「なるわけがない。」
私は言葉を失った・・・
( ̄ー+ ̄) s:th (シスと発音して下さい)
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