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R3 > Chapter 1 vs地方検察庁 from代用監獄 > Day 101-150 > Day 122 スタービーチ援交現場検証その2

Day 122 スタービーチ援交現場検証その2

「君は独身かね?」
「・・・はい。」

唐突に尋ねられ、つい真実が口をついて出た 。
明石のジジイの問いかけは、大抵、相手の不意をつく。
いつもそうだ。

「・・・でも、バツイチです。」
ついでに、訊かれてもいないのに、余計なことまで答えてしまった。
動揺とは実に恐ろしいものだ。

私は自分の婚歴について、なにも老人に話してはいなかったのだが、
回答を聞く前に、すでに彼は笑みを浮かべていた。

なぜだ?

オレはオンナに無縁の顔をしているのか?
奇跡的に結婚できたとしても、結果としてバツイチになる相か?

「いろいろと夫婦というものを見てきたが、細かい気遣いのできる嫁と、
 その気遣いに気づける夫の組み合わせが一番良いようだね、どうやら。」

この老人の言葉は、いつ聞いても難解で、私にはよくわからん。だが、
聞いていると、この人の言うことは、もしかして、
物事の本質を突いているのではないかという錯覚に陥るから不思議だ。

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ガタイの良い、ぱっと見、格闘家のような男が入ってきた。
礼儀正しく、物静かなところが、どこなく大物を予感させたが、

「長いお泊りになりそうですか?」
「いえ、自分はすぐ出ると思います。」

すぐ出ると答える奴に限って、長居する傾向にある。
だが、彼はあまり言いたくなさそうなので、これ以上聞くのはやめた。
すぐ出るんじゃねえの? 本人が言ってんだから。

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公判が始まったというのに、スタービーチ援交取調べは、まだまだ終わりが見えなかった。

「普通は、初公判前に取調べが終了しているのではないですかね?」
「そうでもないな。番長だって、初公判以降も、取調べられてたぞ。」

ふーん、宇都宮さぽーと白書の番長も、同じだったのか・・・

番長よりも罪数が少なくなりそうだから、軽くなるんじゃないか?
と、他人事のように、ブチョーは言った。
実際、他人事だ。

「それと、近日中にまた引き当たり行くから。」

せまい取調室で過ごす時間が多いと、
引き当たりで外に行くのは良い気分転換になるはずなのだが、
禁煙中の係長と一緒では楽しいわけがなく、正直なところ、気が重い。

とは言え、
引き当たりは、調書作成とワンペアなので、
引き当たりの回数増加に比例して、取調べが増える。
つまり、喫煙と飲みものの回数も増える、ってことだ。
何事も悪いことばかりではない。

これを上手に利用していたのが、ロン毛のオッサンで、
しょっちゅう引き当たりに出かけていたが、
留置場から出してもらうためのデタラメが混じっていた形跡はアリアリだった。

そもそも最初の担当刑事が、ロン毛の取調べを最後に定年退官するということで、
所持金ゼロに近かったロン毛のために、文庫本を差し入れてやり、タバコを買ってやり、
「忙しくなければ、毎日取調べに出してやる」と約束したことがよくなかった。
さらに、その約束は定年後も後輩に申し送られ、
その特別待遇は実に、ロン毛の移管まで続いたのである。

ある意味、エライおまわりさんである。
いち警察官として被疑者に対し、なかなかそこまでできるものではないだろう。
その担当刑事、経済的にも余裕があったようだし、
その上、人格者でもあったらしく、
退官後は川越署で車庫証明の確認を行う業務に就いたと聞いた。
そんなオイシイ業務、退官者全員もれなくもらえるワケがない。

そして、引き継いだ後輩もこれまた経済的に余裕のある男だったようで、
父親は埼玉県警どこぞの署長で、実兄の経営する中古車屋から持ち出したベントレーを乗りまわし、
180cmを越える長身。これでロン毛の狂言を見抜ける眼力を備えていれば文句のつけられない刑事だったのだが・・・。

引当てでは、当時すでに埼玉県警では禁止となっていたはずの、
掟破りの車内ラーメンなど厚待遇も受けていたことで、
川越署留置場では、妬みの対象であったロン毛ではあるが、
引当てで立ち寄った千葉県警某署で、
「オマエ、xxxx(ロン毛の本名)じゃねーか?」
昔、世話になった刑事に顔バレした、なんてこともあったらしい。
「あれはイヤだったな・・・」

実は、ロン毛のオッサンには相棒がいた。
当初、パクられたのが自分1人だけだったので、
余罪についてなにを語ろうと、問題はなかったが、
共犯が逮捕されると同時に状況が一変した。
2人の話が合わない・・・ってことになったらしい。

「さーて、なんつってゴマ化そうかな・・・」

窃盗犯はよく引き当たりに出かけていたのだが、そのほとんどは埼玉県内なので、
浅草まで出かけていた55番の犯罪テリトリーはかなり広いと言っていいが、
たしか彼は原チャリを使った引ったくりを専門としていたはず、
川越から浅草まで、50ccのスクーターで行ってたんか・・・

「それと・・・言い忘れてたけど、取調室でDVD造ってくれ。」
「はい?」
理由を尋ねると、全てを独りで行っていたことを実演して証明しろという。
通常だと、なんでオレがそんなことを、となるのだが、
取調室で延々と続く、非生産的なルーティーンワークに飽き飽きしていたので、

「面白そうですね、やりましょう。」
「遊びじゃねえぞ。」
「仕事でもないでしょう。」

合点承知した。

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嫁が警察呼びまして・・・

留置場は初体験だと言う彼は、翌日、新件に行くこともなく釈放された。
罪名は不明だが、DVが交流理由だと看守が言っていたので、
・・・そういうことなんだろう。

とんでもないイビキ野郎だった・・・これが原因の夫婦喧嘩じゃねえの?
泊まりの看守もうるさかったと証言しとったしね。

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