Day 4 再逮捕
ここでは被留置者を、称呼番号という無個性な数字で呼んでいた。
最初は抵抗があったが、すぐに慣れた。
ブチこまれた以上、そこのルールに従うのはやむを得ないことだったし、
第一、それ以上に不愉快なことがここにはいくらでもあった。
入場してきた日、お前は今日から32番だ、と言われ、
そして今朝、留置場サンダルの数字が37に変えられた。
理由は聞かなかった。興味がなかった。
運動後、いつものように取調べに呼ばれると、
通常、取調室へ連行後すぐにフケるメタボが、
その日に限って手錠を持ったまま、ニヤニヤしながら入り口に突っ立っていた。
不審に思っていると、つかつかと近づき、
逮捕状を取り出して、目の前に突きつけてきた。
身柄拘束当日は、手首に手をかけて時間の確認をしただけだったが、
今日はわざわざ手錠をかけ、
「はい、xx時xx分、再逮捕ね。」
腕時計の時間を口にし、すぐに手錠をはずした。
メタボは満足気に微笑んでいた。
不愉快な笑顔だった。
そうか、新たに逮捕されたので、
称呼番号が最新の数字にアップデートされた、ってことか・・・
その時はそれだけしか考えなかった・・・
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還房すると、4人部屋が3人部屋になっていた。
昨日とは逆に、ロン毛と大男だけがいた。
若いのは拘置所に連れて行かれたと言った。
「ちょっと泣いているようにも見えたね・・・」
彼の姿をその後見ていない、それっきりだ。
世界最小裏AVメーカーCEO獄中記
Day 54 招かれざる客

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